2023年 秋季リーグ戦 vs 明治シティボーイズ戦

薄氷の勝利で初戦を突破。4Q終盤になんとか突き放す。
2023年9月24日 @東洋大学川越グラウンド


1Q2Q3Q4Q
早稲田バッカス0001010
明治シティボーイズ00000

 

【STATS】

3年ぶりのリーグ戦形式。初戦は春のオープン戦で大勝している明治シティーボーイズ。当然ながら春と秋では大きく異なり、ましてリーグ初戦は何が起こるかわからない。それらをたっぷり味わったバッカスはなんとか4Q後半にFGで先制し、終了間際にインターセプトからの攻撃でTDを奪い逃げ切った。安定したディフェンスが試合に落ち着きを与えたのが大きな勝因。オフェンスは、ゲインはするが勝負どころのシリーズでの反則やパス失敗が目立ち、得点につなげる力の向上が必須。例年になく1年生の活躍が見られ今後も楽しみ。次戦までの準備に期待したい。


自陣25ヤードからのファーストシリーズ。中央、スウィープとラン4プレーで敵陣に。QB柴崎(3年市川)からWB高松(3年浅野)へのパスが決まり一気に明治22ヤードまで前進。さらにG嶋本(2年早大学院)の好リードブロックを活かした、1年生のHB近藤(安積)、佐々木(三田)のキャリーで明治ゴール前7ヤードに迫る。先制のチャンスであったが、イリーガルフォーメーション、ホールディングと2つの反則でリズムと陣地を失い、パントにより攻守交代。絶好の先制機を逃す。
明治のファーストシリーズは自陣22ヤードから。いきなりバッカスのオフサイドの反則。3rdダウン5まで追い込んだが、QBのオープンランへのタックルが甘く、ファーストダウンを許す。このゲインで明治の攻撃にリズムができ、ダイブ、ショートパスとゲインを重ね、バッカス陣40ヤードまで前進。さらにパスをヒットさせてバッカス陣25ヤードに。ここでバッカス3-5ディフェンスが奮起。DL渡辺涼介(2年熊谷)のロスタックルなどでラン攻撃をシャットアウト。明治の交代違反の反則もありパントに。

ロスタックルを頻発したディフェンス陣 68金井(3年) 79渡辺涼介(2年) 43 井澤(2年)

自陣20ヤードからのバッカスのセカンドシリーズ。着実にラン攻撃でゲインを重ね2度のダウン更新で敵陣へ。しかしここでも、パス失敗と不正なスナップの反則で勢いを止めてしまう。3rdダウン9のパスは不成功でパント。パントを含めて11プレー35ヤードゲインのシリーズを無得点で終えた。バッカスディフェンスはこの2Q終盤から、チャージにより明治オフェンスを完全に崩す。DL金井(3年城北)、LB井澤(2年早大本庄)らのロスタックル等で全く攻め手を与えずに、封じ込めて前半を0-0で終了。

明治RBにギャングタックル41雑賀(3年) 1 杉田(4年) 24遠藤(2年)

明治のオフェンスで後半開始。バッカスディフェンスは、明治オフェンスを全く機能させずに1ヤードゲインで3アンドアウトし、ディフェンスからリズムを作る。QBをスターバード(4年ICU)に代えた50ヤード付近からのバッカスの攻撃。ランが着実にゲインを重ねるものの2線目へのブロックが伸びずにロングゲインにつながらない。1度ダウンを更新して敵陣30ヤードまで前進したが、またも4thダウン1を決めることができずに攻守交代。次の明治の攻撃もDL、LBのコンビネーションでLB雑賀(3年芝工大柏)らのロスタックルで完封。
3Qも終盤に入り、得点の欲しいバッカス。自陣45ヤードから佐々木、近藤の1年生コンビがゲインを重ね明治陣35ヤードまで前進して4Qに入る。ここでQBスターバードがフィールドをアクロスしたWB斉藤(4年熊谷)へのTDパスを決めるがホールディングの反則。明治陣46ヤードまで後退して仕切り直し。ここから試合の行く末を左右する両チームの反則がらみのプレーが続く。バッカスの3rdダウン12からのパスに明治がインターフェア。次のプレーでWR東野(2年立命館宇治)のランアフターキャッチでゴール前15ヤードへ。3rdダウンからやや無理な体勢から投じたスターバードのパスは浮いてインターセプト。しかし、明治のラッフィングザパッサーの反則で辛くもチャンスが残る。

ゲインを重ねたRB 5佐々木 (1年)
71飯久保 (1年)

ゴール前5ヤードからの力で押し切りたいバッカスだが3rdダウン3。負傷したスタバードに代わったQB柴崎から佐藤純平(4年青山学院)へのクイックピッチ、オープンはエンドゾーンへ。TDかと思われたがホールディングで取り消し。
試合を決めたのは、主将雑賀の25ヤードFG。やや乱れたスナップをホルダーの柴崎が落ち着いてセットして、キック成功。ようやく先取点をあげた(3-0)。
試合残り時間のない中、明治はパスに活路を求めるが、LB川俣(1年西)がインターセプト。明治陣18ヤードまで前進。最後はQB柴崎がTDパスをWB斉藤にヒットして10-0で試合終了。
シーズン初戦はいつも難しい。ディフェンスは立ち上がりに4連続ファーストダウンを許す場面もあったが、その後はパスインターフェア2回によるダウンの更新のみ。特に後半は4回しか攻撃シリーズを与えずに試合をコントロールした。オフェンスはランを主体にドライブしていくウィングの長所と課題が浮きぼりとなった。ドライブを続けることにより、相手に攻撃時間を与えない長所。しかし、ドライブを続けるが得点に至らず。勝負どころの4thダウンショートやパス失敗で苦しくなるケースが見られた。ラン主体の体型だからこそ、シンプルなショートミドルのパスを確実に決めて欲しい。また、反則のロスは大きい。反則の要因は何か、審判の傾向はどうか、これからの試合に生かして欲しい。新人の活躍も随所に見られた。これからが楽しみ。勝ちは勝ち。大きな一勝。