明治Dを振り切って走る主将RB益山7

2019年 明治シティボーイズ戦

バッカス、最終戦を制し関東選手権へ
プレッシャーをはねのけ、自力で17年ぶり

1Q2Q3Q4Q
明治シティボーイズ
早稲田バッカス1031
試合を通して圧倒したバッカスDL陣

【STATS】

19点差をつけての勝利で、自力での17年ぶりの関東選手権出場の決まる明治シティボーイズとのリーグ最終戦。
緊張感の中での試合は先制しながらまさかの同点でスタート。
しかし直後の追加点等、落ち着いて成長した姿を見せてくれたバッカスが、後半、2つのビッグプレーで自力出場を決めた。
関東選手権の準決勝の相手は慶應ダックスと決定。
久しぶりの舞台の相手としては最高の相手。
成長したバッカスの姿を是非多くのOBOGの前で見せて欲しい。


コイントスに勝ち、後半レシーブチョイスのバッカス。
明治のファーストプレーのオプションピッチで大きくゲインされ明治陣48ヤードまで進まれるが、次のシリーズでの逆サイドのオプションをLB飯野(2年)が鋭い出足でロスタックル。
出だしの緊張がほぐれる。
バッカスのファーストシリーズは自陣29ヤードから。
スタートQB吉澤83(2年)。
ファーストプレーで主将益山9(3年)へのドロー。
2nd1とすると、WR向井2(4年)へのパス。
明治DBをカットでかわした向井はゴール前12ヤードまで前進。
先制のチャンスにプレーコーラー新田57(3年)はエースRB益山へのランを続けて選択。
2nd6からの右へのランを外側にカットを切った益山は、WR向井の執拗なストークブロックに応えエンドゾーンへ。
待望の先制点をファーストシリーズで挙げ、7-0とする。
次の明治のシリーズでは、DEに入った向笠89(4年)がQBに外からスピードで襲いかかり、ボールをたたき落とし、ターンオーバー。
明治陣28ヤードからのチャンス。
ここで一気に畳みかけたいバッカス。
4thギャンブルをFB奥の(3年)のパワーランで成功させ、明治陣16ヤードの追加点のチャンス。
しかし、3rd6のRB益山の中央のプレーは密集の中で明治のディフェンスにスティールされターンオーバー。
思わぬ展開でチャンスを逃したが、さらに思わぬプレーが次の明治のオフェンスで起こる。

明治陣11ヤードからの2nd10。
右のアウトのパスに対し間を詰めに行ったDBが体勢を崩し、追って行ったS杉本(2年)が巻き込まれ2人とも転倒。
必死に追いすがるバッカスディフェンス陣であったが、サイドライン際をそのままエンドゾーンへ走り込まれて7-7(キックG)。
得失点差が必要なバッカスには痛い失点。
次のオフェンスシリーズは、自陣34ヤードから。
浮足立つ事なくランを中心にダウンを更新し、2Qに入った3rd8自陣48ヤードからの攻撃。
QB吉澤は冷静にカバーを見てフリーのWR荒木(3年)にミドルパスをヒット。
外へ展開した荒木はWR向井のストークブロックを利用してそのままエンドゾーンへ。
嫌な時間帯を消し去るTDで14-7(キックG)とリードを奪った。
次のシリーズ。
明治のQBはリリースも早く、バッカスのOLBとCBの間のスペースへのパスをヒットする。
しかし、バッカスDLのプレッシャーを受けたファーストダウン獲得後のパスは、ラッシュを避けながら逆サイドへの同じスペースへのパス。これをLB中尾25(3年)がインターセプト。
モメンタムをもたらす。
自陣43ヤードからの攻撃。
この日のQB吉澤はパス好調。
さらに、無理なパスは投げずにスクランブルと自身のランで攻撃のリズムを崩さない。
WR荒木へのパスをヒットさせた後は、自らのランで一気に明治陣12ヤードへ。
このシリーズは、明治ディフェンスの粘りで、4th3。
この試合の大きなポイントとなったのは、次のプレー。
Kに入った杉本がFGを成功させ17-7。
次の明治のシリーズをDT柏倉70(2年)のQBサック等で3アンドアウトで退け、残り時間を使って前半を終了した。

後半のスタートシリーズの中川7(2年)。自陣31ヤードからのシリーズは2プレー目にサイズと思い切りを活かしたQBドロー。C大西77(4年)らがこじ開けたホールをパワフルに走り一気に明治陣内へ。
しかし、3rd3からWR高倉86(3年)へのパスはディフェンスと交錯しながら弾かれ、そのボールを明治ディフェンスにキャッチされターンオーバー。
明治陣11ヤードからの明治オフェンスとなる。
攻守兼任の明治のラインに対して、バッカスDLは中央の東島74(2年)、柏倉70がほとんどダブルチャージを受けながらもプレッシャーをかける。
さらに破壊力リーグ屈指のDE太田97(3年)、山本翼91(4年)、向笠89が外からスピードとパワーのチャージでプレッシャーをかけ、明治オフェンスを機能させない状態となる。
QBに東野12(4年)を入れた3Q終盤にビッグプレー。
自陣45ヤードからの2nd12から、RB益山へのショートスクリーン。
スピードでLBをかわした益山は、左サイドライン沿いで、抜群のボディーバランスとスピードでさらに2人のディフェンダーをかわし、一気にエンドゾーンへ。
待望の追加点で24-7(キックG)。
自力での関東選手権出場まであと2点まで迫る。

益山の先にダウンフィールドに数人のライン、レシーバーが無人のエンドゾーンへ走り込んでいたのが、今季を象徴。
4Qに入り、ディフェンスがスクリメージを支配し続ける。
好パサーの明治QBもプレッシャーの厳しさから思うようなプレーが全くできない。
関東出場への次のビッグプレーは、ディフェンスから。
吉澤83の好パントで明治陣15ヤードへ。
このポジションでもパスに活路を見出そうとする明治は果敢にパスを試みるが、DL東島74、柏倉70のサックで3rd12。
ここからさらにパスを試みる明治QBにDE向笠89が襲いかかるとタックルしながらボールをもぎ取るビッグプレーで明治陣1ヤードでターンオーバー。2プレー目にRB益山9がブラストのブロックの中を突っ込んでTD。31-7(キックG)と待望の19点差超え。残り6分を堅いディフェンスで明治を2回の3アンドアウトでおさえ17年ぶりの関東選手権出場を自力で勝ち取った。

前節のレブルス戦のキッキングの課題を克服して、FG成功、PAT全て成功は大きな進歩。
一方、RB、WRのボールセキュリティーに課題が残る。
1ヤードでも前へ、と状況を考えたボールセキュリティーのバランスが次のステージの課題。
17年ぶりの快挙、選手マネージャー、プレッシャーの中で素晴らしいパフォーマンス。
幹部諸君からの檄「駒沢に修学旅行に行くのではない。勝ちに行く。」
期待したい。

リーグ戦結果

早稲田
レブルス
明治ロード
ランナーズ
早稲田
バッカス
明治シティ
ボーイズ
法政
ビーバーズ
日大
サイテック
早稲田
レブルス
7 △ 70 ● 732 ○ 0○不戦勝45○0
明治ロード
ランナーズ
7 △ 716 ○ 1320 ○ 0○不戦勝55 ○ 0
早稲田
バッカス
7 ○ 013 ● 1631 ○ 752 ○ 074 ○ 0
明治シティ
ボーイズ
0 ● 320 ● 207 ● 3124 ○ 024 ○ 0
法政
ビーバーズ
●不戦敗●不戦敗0 ● 520 ● 247 ● 13
日大
サイテック
0 ● 450 ● 550 ● 740 ● 2413 ○ 7

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キャッチでもブロックでも大活躍のWR向井2
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ビッグプレーに笑顔が溢れるサイドライン
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