2021 KCFFトーナメント二回戦 慶應ダックス戦

バッカス先制もダックスに屈す
2021年12月12日 @駒沢第二球技場

1Q2Q3Q4Q
慶應ダックス20
早稲田バッカス

 

【STATS】
3年連続となる駒沢第二。宿敵慶應ダックスに対し、ファーストシリーズで先制したバッカス。ショートパスを主武器にゲインはしたものの、前半の2FGによる得点にとどまった。ディフェンスは、スピードとラインとのコンビネーションで威力を見せるダックスのランオフェンスによく食らいつき奮闘した。LB, DBのタックルの踏み込みがさらに欲しい。2014年早慶ボウルの勝利を最後に10連敗。しかし、昨年、今年とオフェンスが通用することは立証。超えるには何が必要か。まずは、連戦となる早稲田ダービー、レブルスとの3位決定戦での勝利を目指す。

攻守蹴に活躍の杉本(4年) 先制の32ヤードFG, 42ヤードFGを決める 写真は中野(’88卒)、小野(15卒)


バッカスのリターンで自陣35ヤードからのファーストシリーズ。RB高橋大地(4年)のラン。Quadからのパスでテンポよく展開。ダックスのインターフェアを誘い、ダックス陣30ヤードへ。QB藤森(3年)がWR岡田(4年)、吉澤(4年)、杉本(4年)にショートパスをヒットし、ダックス陣16ヤードへ。4thダウンとなったバッカスはFGを選択。杉本が32ヤードを見事に決めて55ヤードをドライブしての先制となった。

相手DLを圧倒し、ロングゲインにつなげる #74東島(4年) #77福本(3年) #21高橋大地(4年)

ショートパスをヒットしテンポよく進める #18藤森(3年)

ランアフターキャッチで更なるゲインを狙う #2岡田(4年)

しかし、直後のバッカス陣35ヤードからのダックスのファーストプレー。ダイブフェイクのパスをLBの前に決められると、甘くなったタックラーを置き去りにされてそのままTD。(KNG 3-6)。バッカスオフェンスが3アンドアウト後のダックス自陣27ヤードからのオフェンス。バッカスの反則から、ダックスのランオフェンスのテンポが上がる。低く当たってくるOLとRBのタイミングがよく、カウンター気味のQBキープを交えてゲインを重ねる。バッカスディフェンスもDL東島(4年)、柏倉(4年)、福本(3年)、寺島(2年)、南方(2年)、が粘りのライン戦を見せ、ロングゲインは奪われないものの、9プレーでゴール前へ。最後はダイブフェイクからのスラントをエンドゾーンへ決められTD(KG 3-13)とされた。反撃開始のシリーズは、WR杉田(2年)の素晴らしいランアフターキャッチ等によりダックス陣に攻め込んだが結局パントに。2シリーズ連続して失点したバッカスディフェンスがここで奮起。東島がロスタックルを浴びせ、今試合初の3アンドアウト。しかし、バッカスオフェンスも、持ち前の短いパスを繋ぐオフェンスが、やや奥を狙うプレーが多く3アンドアウト。

アクロスからサイドライン際を好走してロングゲイン #1杉田(2年)

ロスタックルを決める #74東島 #53飯野 #80唐津

次のダックスのシリーズは、LBの活躍。飯野(4年)、唐津(3年)、がダックスRB、QBにロスタックルを浴びせる。3rdダウンも高橋弘大(4年)がしっかりとレシーバーをタックルし、止めてパントに。このパントリターンで、攻守蹴に奮迅の活躍を見せる杉本(4年)がビックリターン。自陣35ヤード付近でキャッチすると、素晴らしいボディーバランスでダックスのファーストタックルを外すと、東島、飯野、福本の青天ブロックを利用して敵陣30ヤードまで大きく前進。得点の期待が高まるシリーズ。奥を狙ったパスはフリーのレシーバーにヒットすることができずに、4thダウンに。ここで再びFGを選択。杉本は見事に42ヤードを決めて6ー13と1ポゼッション差とした。大事な次のディフェンス。ダックス陣45ヤードからのシリーズ。パスを多めに入れてきたダックスオフェンス。両面の疲れがやや見えてきたDL陣が要所で踏ん張り、2度のダウンの更新を許したがFG失敗に追いやり、前半を6−13で折り返した。

粘りのDL #77福本 #57寺島

ビッグリターンを決め、走攻守で活躍を見せる #11杉本

後半はダックスのレシーブで開始。自陣35ヤードから前に出るラインとRBのタイミングを取り戻し。ゲインを重ねる。試合のターニングポイントは、2度のダウン更新でバッカス陣35ヤードからのダックスの2つのシリーズ。3rdダウン10まで追い込んだが、バッカスLBのオーバーパシュートもありオプションピッチで大きくゲイン。一気にバッカス陣8ヤードまで前進。ここから、バッカスディフェンスは粘りのディフェンスを見せ、さらにダックスの反則もあり、3rdダウン16。プレーはリバース。止められるプレーと思われたが、タックルミスで一気にエンドゾーンへ運ばれる。(KG 6−20)直後のオフェンスで、バッカスも粘りを見せる。自陣39ヤードからショートパスを繋ぎ3度のダウン更新でダックス陣37ヤードまで前進。際どいパス失敗が2度あり、4thダウンギャンブルとなったが、QBサックで攻撃権を失った。バッカスディフェンスは、ダックスのランプレーに粘りのディフェンス。双方3アンドアウトの応酬で4Qに入る。

速いラッシュでQBにプレッシャーをかける #57寺島

相手OLを圧倒する #72南方

4Qダックスの3回のシリーズを1度のダウンの更新に抑えたディフェンスに応えたいオフェンス。主武器のショートパスでの確実な3−5ヤードのゲインは続くが、シリーズを繋ぎきれない。WR齊藤(2年)の素晴らしいキャッチでダウン更新も次のシリーズでパーソナルファウルで繋ぎきれず。最後のオフェンスとなったシリーズでQBに入った吉澤のロングパスでスタンドを沸かせたが、タイムアップとなりダックスの壁を超えることはできなかった。バイソン戦で懸念されたタックルの甘さは残るが、ディフェンスは健闘。オフェンスも速報値でラン39、パス162ヤードと健闘。Quadからのパスが、平均6ヤードのゲイン。(終盤の50ヤードのロングを加えると8ヤード超)。また、時間をかけてきたFGが結果を出した。Quad採用の昨年から、明らかにダックス戦の様子が変わってきた。敗れたが、来年への期待を感じさせるゲームだと思う。

#85 齋藤の素晴らしいキャッチでダウン更新を決める

攻守両面での出場ながら安定したスナップを供給し続けた #70柏倉

サイドラインからマネージャーも共に戦う 左から貝柄(1年) 伊藤(3年)


【PICK UP PHOTO】