連勝で迎えた第3戦。攻守ともに課題はあったが、危なげなく東大バイキングスを下して開幕から3連勝となった。QBグレイナー(3年)のラン・パス中心のオフェンスは、勝負所でのパスを決め、ディフェンスも東大のショートパスに苦しむ場面もあったが完封。4年生がプレーで引っ張っていく姿は頼もしい。バッカスは4年生がリーダーシップを発揮するシーズンは必ず良い結果が出ている。これからが真のフットボールをプレーする試合。期待したい。
薄暮の東洋大川越グラウンド、バッカスのキックオフで試合開始。東大は自陣23ヤード付近からファーストシリーズを開始し、ショートパスでダウンを更新。しかし、バッカスディフェンスがランプレーを封じてパントに追い込む。バッカスの攻撃はQBグレイナー(3年)のキープでゲインを得るも、パントで終了。続く東大の攻撃を抑えたバッカスは、OLが苦戦する中、グレイナーのカウンターキープからWR梶川(4年)へショートポストのパスを通す。梶川はフィールドを横断し、東大ディフェンスを振り切ってエンドゾーンへ駆け抜け、60ヤードのTDを決める(キック成功、7-0)。
東大はクイックリリースからのタイミングパスを狙うが、精度を欠いてオフェンスを組み立てられない。一方のバッカスは、自陣31ヤードからの攻撃で、OT飯久保(2年)と山口(2年)の奮闘に応え、RB並木(2年)が好ランを連発。東大ゴール前4ヤードまで迫ると、QBグレイナーがWR東野(3年)へパスを通し、TDを追加(キック成功、14-0)。直後の東大オフェンスでは、DL俵(4年)がQBに襲いかかり、ファンブルを誘発。DL山口がエンドゾーン内でボールを押さえてTD(キック成功、21-0)。東大は攻撃の糸口を掴めず、バッカスは敵陣からの攻撃を展開。近藤(2年)のランやWR東野へのパスでゴール前に迫るも、4thダウンギャンブルを決められず攻撃終了。
バッカスディフェンスは安定し、試合をコントロール。東大に短いパスは許すものの、ダウンの更新は阻止。DL陣が東大OLを圧倒し、ランプレーを封じ込める。バッカスオフェンスは、グレイナーのランパスオプションで東大ディフェンスを揺さぶり、ダウンを更新。最後はエンドゾーンへ走り込んでいた東野にパスを通してTDを追加(キック成功、28-0)。前半終了間際、東大のパスが決まり始め、ダウンを更新するも、4thダウンギャンブルはバッカスディフェンスが阻止。バッカスも追加点を狙うが、パスの精度を欠き、4thダウンギャンブルに失敗して前半終了。
後半は28点差によりランニングタイム(レフェリータイムアウト・タイムアウト以外に時計は止まらずパス失敗等も止まらない)が適用。東大オフェンスはショートパスの精度を上げるも、CB遠藤(3年)やLB井澤(3年)を中心としたディフェンスが大きなゲインを許さない。バッカスオフェンスは自陣43ヤード付近からの攻撃で、ショットガンのスナップがやや乱れるも、QBグレイナーのキープを中心に前進。東大のオフサイドを誘い、敵陣15ヤードまで迫るが、ゴールには届かず。K雑賀(4年)がフィールドゴールを成功させ、31-0とリードを広げる。
一矢を報いたい東大は、自陣26ヤードからショートパスを主体にダウンを次々と更新し、バッカス陣15ヤードまで前進。しかし、TDを狙ったパスをCB遠藤がゴール前5ヤードでインターセプトし、失点を阻止。試合はそのまま終了し、バッカスが31-0で勝利。リーグ戦3連勝を達成した。試合を通じてOLのブリッツ対策やディフェンスのショートパス対応といった課題も見えたが、この時期に認識できたのは収穫。リーグ戦は残り2試合、勝ち抜けば関東選手権が待っている。これまでの試合が”ゲーム”ならば、これからは”バトル”。気持ちを引き締め、存分に暴れてほしい。