リーグ2戦目は、慶應アウトサイダーズに大勝。
後半は下級生中心のチームが実践を経験する機会に。そして経験だけではなく結果も出すこととなった。
基本攻守2プラトンを採用している今季、サイドラインでの試合中のアジャストも昨年より進化。
しかし、一見すると何の問題もない試合に見えてオフェンスは課題が見えている。
淡泊なヒットで終わってしまうブロック、パスとランの組み合わせなど。
下位チーム相手に通用していることがシーズン後半では通用しないのは選手も理解している。
勢いプラス修正で3連勝を期待したい。
慶應アウトサイダーズのキックで試合開始。バッカス陣28ヤード付近からのファーストシリーズはRB#35並木(2年)がプルアウトしたOL#77山口(2年)の好ブロックを活かして12ヤードのランでファーストダウン獲得。さらに並木、#31近藤(2年)のランでダウンを2度更新して慶應陣12ヤードまで前進。しかし、2プレー目にOLのアサイメントミスからDLのノーコンタクトチャージでロスタックル。3ダウン11からのパスもカットされてFGトライ。キックは左へ外れ、先制機を逃す。
慶應のシリーズでは、3ダウンからのパスをDB#24遠藤(3年)がインターセプトしゴール前10ヤードまで前進。
2プレー目にQB#3グレイナー(3年)からWR#81岡(2年)へのパスが決まりエンドゾーンへ駆け込み先制TD、7-0(PAT成功)。
直後の慶應の攻撃ではファンブルフォースからリカバーし敵陣12ヤードからの追加点のチャンス。しかし、イリーガルフォーメーションの反則、2度のパス失敗からFGを狙うも再び失敗。立ち上がりのオフェンスのリズムは依然悪いままであった。
一方、ディフェンスは完全に慶應オフェンスをコントロール。#79渡辺(3年)、#74寺下(4年)らのDLのLOSコントロールに、#43井澤(3年)、#70伊藤(2年)、#41雑賀(4年)のLB陣がスピードのある動きを見せる。4ダウンのパントでは、相手のスナップがやや乱れた所を井澤がパンターにハードヒット。こぼれたボールを山口が押さえてTD、14-0(PAT成功)。さらに次の慶應のシリーズでも再び山口が渡辺のパントブロックを押さえてTD、21-0(PAT成功)。
DL渡辺のQBサック等で慶應オフェンスを圧倒するバッカスディフェンスは、ファンブルリカバーでオフェンスに慶應陣28ヤードのポジションを提供。ホールディングの反則で苦しいシチュエーションとなったが、QBグレイナーからエンドゾーンのWR#2梶川(4年)へのTDパスでようやくオフェンスによる得点、28-0(PAT成功)。
慶應オフェンスは全く攻め手なくSF#8中村(4年)がパスカット、ロスタックルを決めると、このシリーズのパントもブロックしてTD、34-0(PAT失敗)。
その後のバッカスオフェンスでは、パスキャッチ後のファンブルロストがあったが、次シリーズでRB近藤が2度のキャリーで素早いカットからエンドゾーンに走り込んでTD、40-0(PAT失敗)。
前半最後のシリーズもQBグレイナーからWR#91佐藤(2年)への35ヤードのパスをヒットしてTD、47-0の大差で前半を終了。
後半からバッカスは1・2年生主体に。オフェンスのファーストシリーズでは、QB#12上山(2年)のもとRB#28若林(1年)のラン、WR#89小林(2年)へのパスでゴール前に迫る。そしてRB並木がOL山口の押し続けるブロックに助けられエンドゾーンへボールを運びTD、54-0(PAT成功)。
続くシリーズの慶應のパントをまたもブロックして慶應陣14ヤードからの攻撃。QB#7國米(1年)が攻撃をリードし、4ダウンギャンブルでWR岡にTDパスをヒットしてさらに点差を広げ61-0(PAT成功)。
4Qに入り最初の慶應のシリーズ。LB伊藤のインターセプトによりつかんだチャンスをQB上山からWR小林へのパスでゴールに迫る。さらにWR岡へのパス、ゴール前でキャッチするもランアフターキャッチでこの試合最後のTD。PATキックも決まり68-0の大差でリーグ戦開幕2連勝となった。
ディフェンスは完璧に慶應を圧倒したが、オフェンスは立ち上がりに見られたように要所でプレーがつながらず、シリーズで相手に重圧をかけていく怖さは感じられなかったほか、ファンブルのミスもあった。OLでは山口の最後まで相手をドライブするブロックが注目されるが他はまだ、相手を離すのが早く感じられる。低さとしつこさでランプレーをもっと出さないとパスも通らなくなる。
前半の大差により、試合経験の少ない/全くない選手が多くプレーできたのは大きな収穫。シーズン後半の相手が簡単でないことは選手諸君が十分に理解している。残り試合に期待、そして駒沢への切符をつかんでほしい。